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「出来ない理由」、必要です

 「このポスターが貼ってある企業には行くな!」と巷のブラック企業回避マニュアルに載る機会も増えている、悪名高きモチベーションアップ株式会社。そこが発売する各種商品には一見、特に従業員を使う側にとって心地よさげな語句が並んでいますが、その多くが矛盾に満ちていて、こんな情報商材を採用している企業には、まともな顧客は近寄らないし、まともな経営者は改善策を挙げるための反面教師として活用するし、まともな応募者は面接をキャンセルする。そんな事実を自分なりに検証してみようと思います。

「出来ない理由」を挙げることで改善すべき項目が見つかる

 このポスター、自分も製造業の派遣会社にいた時に幾つかの会社で目にしたことがありますし、プラント関連の仕事で某素材メーカーの設備保守の際に出向いた施設に担当している請負会社のものでしょうか、やっぱりあのポスターが貼ってあって苦笑いしたことがあります。
このポスターの中に、「出来ない理由禁止」というものがありますが、

上記ツイートをご覧になればおわかりのように、「人が足りないから→改善しよう!」というように、出来ない理由があるから何をすべきかという改善点(このポスターに表記されている改善点が余りにも抽象的な表現なのはこの会社らしい、といえるけどw)が考案出来る、という事実をポスターに表記しておきながら、タイトルではそれを否定しているようで笑う気すらありません。1つ目は経営者の業務範囲だし、3つ目は只の精神論で論外。
で、いきなり結論になりますが、こういったポスターの貼ってある職場・企業は概して、

  1. 整理整頓清掃清潔が出来ていなくて
  2. 労働災害が多く
  3. 従業員はお互いを信頼せず悪口罵り合いが殆どで、休憩時間も娯楽商品(パチンカス・スポーツ芸能・スマホゲーム等)の話題しかしない
  4. 当然離職率が高い

簡単に書いてもこれぐらいは見つかるのですが、これらは間違いなく行ってはいけない職場の代表格。確かに出来ない理由が一杯詰まった職場だけど、改善する気すら無いから例のポスターでも貼って改善した気分に浸っていよう、という経営側の自慰的な義務放棄といってもいいですよね。
事実、平日の昼間からパチンコに通っている社長もいましたよ!

企業の不幸で儲ける商売

逆に、この手のポスターが貼っていない企業は、従業員同士は勿論、経営陣と従業員達との信頼関係もうまくいっているからなのでしょうか、整理整頓清掃清潔が行き届いて、部外者である自分への対応もしっかりされていて業務が進めやすかったところ。彼らも部外者のいる時間が短縮されれば、それだけ本来の業務が進めやすくなることにもつながります。そもそも余分な掲示物を貼ること自体が整理整頓清掃清潔の原則に反するのですから、貼らない企業は経費の無駄遣いもなく健全な経営を実践している、という証にもなります。

そう、まともな会社には必要の無い情報商材。業績を上げたくてこの手の情報商材は買ってしまう経営者は設備投資のやり方が何もわかっていないのでは、と思わざるを得ないし、社長自ら語ることすら出来ない貧しい人間性を持つ者を誰が信用・信頼するのでしょうか。でも、情報商材の企業からすれば、ずっと潰れそうで潰れない万年業績不振な企業でいて欲しいわけですよ。そして抜本的な改善策を打つ出すことが出来ず、従業員に八つ当たりをする経営者。それが情報商材や経営塾や社員教育を行う人達にとって格好の鴨なのでしょう。いつまで経っても業績が良くならない、良くならない理由を把握しない、改善策を把握するきっかけ作りになる「出来ない理由」を洗い出すことすら出来ない、そんなアフォな経営者に「買うだけで業績回復」と誘惑する。やっていることは宗教ビジネスと同じです。

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